極上の他人


「うわあ、見ればみるほど肌が綺麗。小じわもなにもない。しみすら見えない」

彼女の肌に感嘆の声をあげる艶ちゃんに驚いた彼女は硬直してされるがままの状態。

視線を私に向けて助けを求めているようだけど、艶ちゃんのこの勢いは止められない。

「ごめんね、彼女に悪気はないのよ」

胸の前で両手を合わせて謝った。

「そうそう。私にもふみちゃんにも悪気はないのよ。こんなにかわいい高校生が私たちの仕事に興味を持ってくれたことが嬉しいだけ」

「よし、きれいきれい」

満足げな艶ちゃんは、その手のハンカチを一瞬眺めると。

「一応、ふみちゃんに返す?それとも私が洗おうか?」

どうしようかと首を傾げた。

「え?別に洗わなくていいよ、気を遣わないで……え?」

「わ、私が洗ってお返しします。それくらいさせてください」

艶ちゃんの手からハンカチを受け取ろうとした私よりも早く、セーラー服の彼女がそのハンカチをさっと手に取った。

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