極上の他人
さすがに光熱費は自分で払っているけれど、あの広いマンションに家賃を払わず住んでいる自分はそれだけで恵まれている。
そして、自分が目指した職業に就くこともできた。
設計の勉強をこれからも続けて、お客様が幸せに暮らせる家を届けたい。
そんな夢に向かって、亀の歩みだけど進んでいる。
今の私は恵まれているし、それはこれまで私を愛してくれた人たちのおかげであり自分の努力によるものでもある……と密かに思っている。
悲観したり拗ねたり、得られないものを求めるのはやめて、自分の状況を落ち着いて考えれば自然と沸いてくる力。
自分で自分を幸せにしようと前向きに考えることができる力だ。
私は両親に愛されなかっただけで、それを理由に自分の人生を放棄していいわけではない。
ちゃんと幸せに生きていけるのだから、その努力をしなければならない。