極上の他人
「ん……っ、ひか……や、やめて……っ」
私の後頭部を押さえ、キスを拒もうとする体を固定すると、輝さんのキスはどんどん深くなっていく。
もがいているうちに開いた唇の隙間から、輝さんの舌が差し入れられた。
逃げようとする私の舌を一気にからめとると、激しい動きとともに味わうように貪る。
輝さんのもう一方の手が、私の背中を這うと、私の感覚は一気に熱くなり輝さんにしがみついた。
角度を変えながら何度も交わすキスは甘く、その心地よさに我を忘れてしまいそうになる。
あまりにも激しい気持ちの高まりに、意識がもうろうとする。
必死で輝さんの胸にしがみつきキスを返していると、のどの奥を震わせるような声で輝さんが笑った。
「コスプレもいいけど、何も着ていない史郁が一番綺麗だぞ」
「ん……そんなこと、言わないでよ……」
「それに、俺はこうして無防備に俺に抱かれている史郁が一番好きなんだ」
「……輝さん」