極上の他人



夕陽が映りこんだ真っ赤な池の光が史郁の顔に反射し、その顔が赤く染まっている。

胸の前で両手をぎゅっと合わせ、緊張している真っ赤な顔。

池の光のせいで、史郁が照れているのかいないのかわからないけれど、一つだけ確かなのは。




「……喜んで」




震える声で呟く俺の顔も、きっと赤いに違いないということだ。










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