秘密の言葉
学校につくと、ついこの間の風景。

「恵美達おはよ〜」

恵美と仲良くなってから、恵美の友達とかが私にも声をかけてくれる様になった。
1学期に私に声を掛けようとしてくれてた子もいたらしい。
でも少し近づき難かったとか。
だから、こうやって色んな人と話せるのは嬉しい。
1学期は1人でいい、1人がいいって思ってたけど、今は全然そんな事ない。

「恵美、今日俺ら雪合戦するんだけど…女子達もやる?」

クラスの男子が、女子に誘いかけてる。
私は、邪魔しない方がいいよね…。

「ちょっと待った!」

大人しく席に着いてようとすると、恵美にそれを阻止された。
阻止されたというか、がっしり腕を掴まれた。

「男子、水樹もいいでしょ?」

『当たり前』『皆こいよ』って声が耳に入ってくる。
でも、やっぱり迷惑な気がするな…。
雪合戦とか、全然出来ないし。

「私はそういうの出来ないし、遠慮………しないで行くね!」

『遠慮する』と言いかけると、腕を物凄い力で掴まれた。
しかも笑顔で。
そんな恵美の推しにまけて、行くことにした。

「わかった!じゃあ適当な時間に私の家の近くの公園に集合ね!」

流石に素手は死んじゃうから、手袋とりに帰ろ。
鞄とかも、雪着いたら嫌だしね。
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