秘密の言葉
「あなたは………どこの誰なの?」

水木君は、俯いた。
悲しいというより、辛い表情。
拳を握りしめ、何かを堪えてる。

「僕はっ……この町に住む、水木…太陽だよっ!…」

真っ赤な目。
下唇を、強く噛み締めている。
怒ってるんじゃない。
悔やんでる、気がする…。
頭に手をやり、大きく息をした。

「ごめんっ…でも不安で!好きだから…もし何かあったらどうしようって」

「僕こそ、取り乱しちゃったね。ごめん…」

水木君は、いつもの優しい表情に戻り、またこちらへ向かってきた。

「花、もう出会って1年になるね。そこで1つお願いがあるんだ」

「何?出来ることなら何でもするよ」

「太陽…って呼んで欲しんだ。今すぐとは言わないから…気が向いたらでいい」

「そんな事がお願い?」

「うん、すっごく貴重なお願い」

「じゃあ、次からね?」

「うん、楽しみにしてる」

「…またね」

今度会う時は、どこだろう…。
学校かな…?
やっぱり、ここかな。
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