秘密の言葉
あんますすまないけど、一応行ってみようかな。
私は、放課後恵美の家に寄ることにした。

「花!…」

「っ…水木くん、どうしたの?」

「いや、一緒に帰りたいなって」

「今日は、恵美の家に寄ってくんだけど…途中まで一緒に帰る?」

「うん、ありがとう!」

ああ、男の子なのに、凄く…綺麗。
そういえば、私の名前知ってたっけ?

「水木くんは、私の名前知ってたっけ?」

「知ってるさ……………隣の席だもん」

まあ、そっか。
でも私は見逃したりしないよ?
水木君の一瞬の、寂しい笑顔。

「水木君、私でよければ…相談乗るよ?」

「えっ…はは、本当に健気で可愛いね。………昔から」

「えっ、ごめん本当にから聞こえなかった!もう一回言って?」

『可愛いね』なんて言って笑った。
凄く、ドキドキしてしまう…。
綺麗な顔立ちに、サラサラの髪がかかっていて、心がちょっぴりくすぐったい。

「それじゃあ。またね、花」

名前を呼ばれる度に、胸がドキっとしてしまう…そんな事を思いながら、恵美の家へ向かった。
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