【短】隣の部活のアイツ
早く練習したかったのか
電気も付けていない体育館。
この思い出の場所。
竜也と過ごした体育館で…………
熱い熱いキスをする。
私をとろけさせて
力が入らなくなるようなキスを。
何回も何回も角度を変えて…
唇を噛んだり…
吸い付く様に……
舌を絡めとる様に……
私達以外まだ誰もいない体育館。
そんな私達を見守るのは、
アイツのカバンの隣に置いたカバン……
二つ並ぶカバンに付けられた
あの時のアクセサリーだった……
バスケットボールとバレーボールが二つ並んで……
それは
私達を表すかの様に二つ並んで…………
ひと気の無い体育館にちょっとエッチなキスの音だけがする………
あぁ……
わたしがバレー部で、
アイツがバスケ部でよかった………
熱いキスに頭が真っ白になりながら
そう思ったのだった……………
【完】