15年目の愛。
ちょいちょい迷いながら
なんとか購買に着いた私たち。
「この学校広すぎ。迷子になるわ…」
「本当だね」
しかも、めちゃくちゃ購買混んでるし。
揉みくちゃにされながら
なんとか、クリームパンとメロンパンを
買った私。
お昼にメロンパンとか幸せすぎる!!
「明音…?」
聞き覚えのある声に
振り返ると、、和貴がいた。
「和貴…」
その名前を呼んだら涙が出た。
涙で前が見えなくなって、
ハンカチを出そうとした瞬間
目の前が何かで塞がれた。
「この前はごめんな。
避けるつもりなかったんだ。」
懐かしい声。懐かしい匂い。
声変わりして小学校のときと
全然違うけど、和貴の声だって
すぐわかる。
そして、このお日様みたいな優しい匂い。
これはずっと変わらない和貴の匂い。