15年目の愛。
「ちょっと明音。
ちゃんと前見て歩いてる? 」
「え?」
玲奈に言われて、顔を上げると
いつもは右に曲がるところを
直進してしまった。
和貴のこと考えだすと
止まらなくなる私。
「和貴くんのこと考えてた?」
玲奈は私の気持ちにすぐ気付く。
エスパーみたいに。
「せっかく再開出来たんだしさ、
告っちゃえば?」
「うーん。そうなんだけどさ…」
私も“告白”っていう選択も考えた。
でも、なんか踏み出せなかった。
和貴に避けられるのが怖かった。