クールな彼女


すると、ドクンと大きな音がして俺の心臓が動いた気がした。



何だ…これ?

変なものでも食べたか?



何て的外れなことを思いながら雪を抱きしめる手を緩める。





「泣き止んだか?」

「はい…。」





シュンとして小さくなる雪。



おい、いつものクールさはどこいった⁉︎



普段の雪とは違う態度に俺は首を傾げる。


もしかして、これが素か?




「急に泣いてしまってすみません。」

「いや、いいけど…。もう大丈夫か?」

「はい、ありがとうございます。」




恥ずかしそうに笑う雪にまたドキッと反応した。


< 15 / 38 >

この作品をシェア

pagetop