クールな彼女
すると、ドクンと大きな音がして俺の心臓が動いた気がした。
何だ…これ?
変なものでも食べたか?
何て的外れなことを思いながら雪を抱きしめる手を緩める。
「泣き止んだか?」
「はい…。」
シュンとして小さくなる雪。
おい、いつものクールさはどこいった⁉︎
普段の雪とは違う態度に俺は首を傾げる。
もしかして、これが素か?
「急に泣いてしまってすみません。」
「いや、いいけど…。もう大丈夫か?」
「はい、ありがとうございます。」
恥ずかしそうに笑う雪にまたドキッと反応した。