クールな彼女
〜放課後〜
「いいか、雪。
これからは自分との闘いだ。
雪がいかにそのクールさを捨てるかが鍵になる。」
「は、はい!頑張ります!!」
誰もいない教室に私と櫻庭くんの声が響く。
私と櫻庭くんは例の作戦を決行すべく話し合っていた。
「ところで、雪…。お前どうしてそんなにクールに振る舞ってるんだ?」
唐突に櫻庭くんに聞かれた。
話していいものかと迷ったけど、友達には聞いてほしいと思って勇気を持って話し出した。
「小さい頃から人見知りと小心者で私は友達ができませんでした。
そんな私はとってしまった態度がクールに振る舞うこと…。
クールに振る舞っていれば、誰も近寄ってこない。
小さい頃はそれで、どこか安心していたです。
でも、大きくなって友達が笑っている姿とか見ると私も……とか思ってしまって……。
自分が作り出したキャラなのにそのせいで今、苦しめられている。
そんな私は馬鹿です。」