クールな彼女
「え、本当!?」
「はい!!」
「私、一度でいいからユッキーのお弁当食べてみたかったんだよねぇ・・・。
いつも、すごく綺麗だし!!」
「き、綺麗だなんて恐れ多いです!!
昨日の残り物を詰めているだけですから・・・。」
「自分で作ってるの!?」
「え、はい・・・。料理が趣味なので・・・。」
両親は共に共働きでほとんど家にいない。
それに私は一人っ子だから姉や兄に何かをしてもらうこともできない。
だったら、自分でするしかなくて毎日自分でご飯を作っている。
「す、凄い!!私、料理って全く駄目だから羨ましいなぁ・・・。」
「よ、よければ教えましょうか?」
あつかましいかなと思ったけど、私が提案すると遠藤さんはキラキラと目を輝かせた。
まるで救世主が来たみたいな。
「ありがと!ユッキー!!」
「い、いえ・・・。」
「私、ダーリンにお弁当を作ってあげたかったんだぁ♪」
ダーリンということは、遠藤さんには彼氏がいるんだなと理解した。