【完】幼馴染み≠彼氏=幼馴染み
登校中もやっぱり
手は繋がれていた。



全然違う。



家族みたいな幼馴染みと
幼馴染みが彼氏だけで、
こんなにも違うんだろうか。

「あ、圭く~ん♪」





キャピキャピした
女の声が聞こえた。



やっぱり圭はモテる。



でも、誰一人として圭の女に
なった奴はいない。





圭が無視するから。




キャーキャー騒がれても
顔色一つ変えない。




「圭くーん、無視しないでよぉ~」





そう言って私を突き飛ばして
圭の腕に絡めた。


こんなことはしょっちゅうある。





だけど、いつもは繋いでいない
手が今は繋がれている。



だから、逃げられなかった。







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