澪ちゃん恋をする
「できたぁ~!!」
「で、できた…」
やっとクッキーが焼きあがった。
葉月は初めてちゃんと料理が出来たことがうれしくて泣いていた。
その時、調理室の窓の外から運動部の人たちが集まり始めた。
「わぁ~いいにおい!!」
「にーなちゃん!今日はなに作ったの~?」
中からも吹奏楽の人たちとかが廊下から覗いてきた。
「は、葉月、なんかいっぱい人来たよ」
あたしは少し驚きながら葉月に話しかけた。
「なんか、運動部の人たちとかがもらいにくるみたいよ!」
葉月は焼きあがったクッキーを割らないように慎重にお皿に移しながら言った。
それを見ながらあたしは焼き上がったクッキーを、一つ食べてみた。
パクッ……んんっっ!!!
「おおおおおいしい!!!!!!」
一口食べて、あたしは叫んだ。
なにこれっ!!!
お店のやつより全然おいしいんだけど!!