澪ちゃん恋をする


「春斗!お前ばっかもらってずるいぞ!!」



もう一度先輩を見ると、そこには春斗先輩と仲良さげに話す人がいた。

サッカー部のジャージを着てるからきっとサッカー部だろうな。

周りの料理部の子たちも、春斗先輩の時と同じようにキャーキャー言っていた。

先輩の友達かな?

確かに爽やかでカッコイイ感じの人だ。

イケメンの人にはイケメンの友達が出来るんだな。

そんなことを考えていたらふと気づいた。

さっきからあたしの右手を握ってくれているはずの澪の手に力が入っていない。



「…澪?」



あたしが澪を見ると澪は春斗先輩の方をじっと見つめていた。

とても驚いた顔をして。



「…あ、あれ…」



澪は春斗先輩の方を指差しながら言った。

あれ?春斗先輩?…じゃない。

その隣?





まさか……。

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