澪ちゃん恋をする
「アイツって?……あぁ、須藤玲次だろ?」
須藤、玲次…
「アイツって何者?」
「なんだよ、急に」
春斗がなんでそんなことを聞くのかと不思議そうに俺を見た。
「いいから教えろよ!」
つい声を荒げてしまった。
春斗は窓からそいつを見ながら教えてくれた。
「ん~?たしか城中で今年の入試1位で通過したやつだよ。今は生徒会の書記をやってる」
「城中か…」
入試1位っていうのは今は置いておいて…。
澪ちゃんも確か城中だったな。
だからあんなに仲が良いのか…。
いや、澪ちゃんの様子だと仲が良いのかわからないが、恐らく須藤の方は澪ちゃんのこと…。
そんなことを考えていると春斗が口を開いた。
「最近圭とよくいる子、澪ちゃんだっけ?」
「お、おう」
いきなり澪ちゃんの名前が出てきてビックリした。
澪ちゃんがなんだ?