澪ちゃん恋をする
「先輩、俺にもくださいよ」
「うおっ!!」
「きゃっ!!」
突然の出来事に、あたしも先輩もかなりビビった。
「玲次っ!?ビックリさせないでよ~!!」
胸に手を当てるとすごい速さでドキドキ言っていた。
先輩を見たときのドキドキとは違うけれど。
「別にいいだろ?あ、それもらうわ」
そう言うと玲次はさっき先輩からもらったイチゴの飴をあたしから奪うと、袋を開けて自分の口の中にポーンと入れた。
「あーーーーーーーーーー!!!!!!」
「うえっ甘ぇ」
ちょちょちょちょっっっ!!!!!!
「このハゲっ!なに人のもの勝手に食べてるの!!?」
「コイツが俺を呼んでたんだ!」
そう言って玲次はペロッと口の中に入っていたイチゴの飴を見せた。
「なにバカなこと言ってんの!?ひどいよぉ~!!」
「へへんだ!」
あぁ、なんか泣けてきた。
なんでいつもいつも、玲次はあたしの邪魔するの?
そう思ったら本当に涙が溢れてきた。