澪ちゃん恋をする
「あのさ、須藤って澪ちゃんのなんなの?」
先輩のその質問に疑問を感じた。
え?あたしの?
すると玲次はあたしの腕を引っ張って自分の横に立たせて言った。
「そりゃ~一緒に住…フガッ!!」
あたしは急いで玲次の口を手で塞いだ。
今の自分の行動は新幹線よりも早かったと思う。
コイツ今、一緒に住んでるって言おうとした。
この場で言うことじゃないよね!?
「あ~~~~~えっと…昔から一緒にバカばっかしてる幼なじみです!!」
「フガフガフガフガ」
玲次は一生懸命なにか話そうとしてるけど、フガフガしか聞こえないよ?
プププっ!
そう言いながらあたしは無理やり先輩に笑顔を向けた。
「あ、幼なじみね。だからそんなに仲がいいんだね!」
は…??
先輩のその発言にあたしと玲次の頭の中にハテナが浮かんだ。
そして、
「「仲良くない(ねぇ)よ!!!」」
不覚にもその声は玲次と重なってしまった。
「ははっ!声そろってるよ!」
「「ふんっ!!」」
先輩はあたしと玲次を見てクスクスと笑っている。
先輩にこんなやつと仲が良いなんて思われたくない。