澪ちゃん恋をする


「あのさ、須藤って澪ちゃんのなんなの?」



先輩のその質問に疑問を感じた。

え?あたしの?

すると玲次はあたしの腕を引っ張って自分の横に立たせて言った。



「そりゃ~一緒に住…フガッ!!」



あたしは急いで玲次の口を手で塞いだ。

今の自分の行動は新幹線よりも早かったと思う。

コイツ今、一緒に住んでるって言おうとした。

この場で言うことじゃないよね!?



「あ~~~~~えっと…昔から一緒にバカばっかしてる幼なじみです!!」



「フガフガフガフガ」



玲次は一生懸命なにか話そうとしてるけど、フガフガしか聞こえないよ?

プププっ!

そう言いながらあたしは無理やり先輩に笑顔を向けた。



「あ、幼なじみね。だからそんなに仲がいいんだね!」



は…??

先輩のその発言にあたしと玲次の頭の中にハテナが浮かんだ。

そして、



「「仲良くない(ねぇ)よ!!!」」



不覚にもその声は玲次と重なってしまった。



「ははっ!声そろってるよ!」



「「ふんっ!!」」



先輩はあたしと玲次を見てクスクスと笑っている。

先輩にこんなやつと仲が良いなんて思われたくない。

< 126 / 417 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop