澪ちゃん恋をする
や、やばい…もしかして声に出てた?
あたしったら独り言言いながら歩いてたって、めっちゃ恥ずかしい人じゃん。
「ねぇ、暑いから早く行こうよ」
そう言っピアス男があたしの右手首を掴んだ。
その手は汗でねっちょりしていた。
ききき気持ち悪いっ!!
汗ばんでる手で触らないでくれっ!!!
「あ、ホント困りますんで…」
「ほら、行くよ!」
腕を引かれて歩き始めた。
あ~あ、どうしよう。
そう思っていたその時。
「ねぇ、その子嫌がってるじゃん」
「え?」