澪ちゃん恋をする

「あ～アイツは…もう前からちゃんと断ってるんだけどさ…なかなか…ね？」



「そう…なんですか…」



高岡先輩は遠くを見つめながらそう言った。

そっか。好きになった人だもんね。

吉井先輩もきっと諦めきれないんだね。

そう思ってあたしも先輩の横で遠くを見つめた。



「ん？澪ちゃんもしかして俺が仁菜の告白断ってホッとしてる？」



急に先輩があたしの方を見てそう言って来た。



「なっ！そ、そんなことないです！！」



あたしは必死に首を横に振って否定した。



「あはは！澪ちゃん顔赤いよ」



「先輩っっ！！」



そんな先輩とのやり取りを、あの人が見ていたなんて…