澪ちゃん恋をする
「澪ちゃん!待ってっ!!」
圭はそう言って佐伯さんを追いかけようとした。
「圭!行かないで!!」
私は圭の腕を掴んで呼び止めた。
そして、聞いた。
「圭は、佐伯さんが好きなの?」
そう言うと、圭は私を見て、今まで見たことないような優しく微笑んで言った。
「うん、好きだよ」
そう言って私の手をそっと離して、佐伯さんを追いかけていった。
圭は、佐伯さんが…好き?
昔から一緒にいた私より?
なんとなく私も2人を追いかけて屋上に来た。
そっと覗くと圭と佐伯さんは楽しそうに話していた。
私の中のドロドロがあふれ出す。
渡さない…。
圭は絶対渡さない。