澪ちゃん恋をする
「いった!!ちょっまじ疲れたから…」
いつもだったらやり返してくるのに、今日はそんな気配がない。
おっかしいなぁ。
「なに?そんなに生徒会の仕事って大変なの?」
確かにいつもより疲れている感じがする。
あたしは玲次の上にまたがって背中をマッサージしてあげた。
「あ~いいねぇ。もう大変なんてもんじゃないぜ。入試1位なんてなんなきゃよかった」
そう言いながら気持ち良さそうに目をつぶった。
「そんなに大変なら、あたし2位で良かったなぁ」
グリグリと玲次の背骨の周りをほぐすように押す。
おじさんに肩揉みしてあげるとそこらへんが気持ち良いって言うから玲次にもやってあげた。
「でもお前2位だったって聞いて悔しくて泣いてたよな」
ふと、玲次がバカにしたように言った。
ムカッ。
「だって、あんだけ頑張って勉強したのに…しかもたった3点差だったじゃん」
そうなのだ。入試でのあたしと玲次の点差はたった3点だった。
だから余計悔しかったのだ。
すると玲次はあたしの枕の下に手を入れながら言った。
「まぁ、俺様の日ごろの行いがいいからだな」
自慢げに言う玲次の言葉を聞いて、さらにムカついた。
人がせっかくマッサージしてやってんのに。
「あっ、そーですね!!」
グリッ
あたしは思いっきり玲次の背中に指を押し付けた。