澪ちゃん恋をする
「おい、邪魔すんなよ」
「それ、返せよ」
前にいる男の人の金髪を眺めていたら、ピアス男と刺青男が言った。
いやいや、あたし物じゃありませんから。
「この子は物じゃないよ」
おっ!よく言った!金髪っ!!
あなたは分かってらっしゃる!
そうよ!あたしはれっきとした人間だ!
たまに玲次にブタとか言われるけど、あたしは人間だぁ~!!!
と心の中でツッこんだ。
……つもりだった。
「ちょっと君大丈夫?君はブタじゃないよ?」
金髪はそう言いながらあたしの両肩に手を置いた。
おっとと、口に出てしまっていた。
そう思いながら自分の口に手を当てて金髪を見上げた。
そして…
「ん?どうしたの?」
「……」
……あたしは止まった。