澪ちゃん恋をする


「ねぇ、高岡先輩は、澪が玲次と住んでること知ってるんだっけ?」



あたしはふと思ったことを聞いた。



「え?知らないよ。てかやっぱ内緒にしといたほうがいいと思う?」



そう聞かれて考えた。

う~ん、これは難しいと思う。

でもあたしだったら、自分の彼女が他の男と住んでるなんて聞いたらいやだな。



「ん~今は内緒にしといて、言う機会があったら言ってみればいいんじゃない?」



あたしがそう提案すると澪はそうだね、と言って納得した。



キーンコーンカーンコーン



その時、HRのチャイムが鳴って担任が入ってきた。



「じゃあまたあとでね!」



「うん!」



そう言ってあたし達は席に着いた。

玲次の席を見たけれど、まだ来ていなかった。



「青木~」



「はい」



「石川~」



「はーい」



担任が出席を取りはじめた。



「須藤~。…須藤?あれ休みか?」



「あっ生徒会の仕事らしいです」



澪がそういうと先生は納得してHRは終わった。



「玲次、仕事忙しいのかな?」



あたしの席に来てそんなことを言う澪を見て、なんとも言えない気持ちになった。

澪…。

あんた、玲次のことどう思ってるの?

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