澪ちゃん恋をする
ゆっくりと 【圭side】
今俺は、彼女と一緒に帰ってる。
やっと彼女になったんだ。
手だって繋ぎたい。
だけど…
「澪ちゃん」
「は、はい!」
「さっきから、右手右足一緒に出てるよ?」
「えっ!?あっどうりで歩きにくいと思ってました」
そう言って恥ずかしそうに下を向く俺の彼女。
天然なのか、抜けているのか、見ていて面白い。
こんなとこで手とか繋いだらきっと澪ちゃんは叫びながら走って行きそうだ。
そう思って繋ぐのは止めた。
いいや、俺たちのペースでゆっくり進んでいこう。
それから他愛のない話をしながら帰って、澪ちゃんち近くの公園まで来た。
「あっ、ここでいいですよ」
この間と同じとこでそう言われた。
「家まで送ってかなくていい?」
そう聞くとなぜか必死にいいですいいですと断ってきた。
家族に見られるの嫌なのかな?とか思ってあまり気にしないことにした。
「じゃあまた明日ね!」
俺がそういうと澪ちゃんは笑顔で帰ってった。