澪ちゃん恋をする


「はい、じゃあ彼女さん、前を向いて~」



そう言われて前を見た。

彼女じゃないんだけどな。

そう思ったけれど、まぁいいや。



「彼氏さん、横に並んで~」



玲次があたしの横に並んだ。



「ほら、もっとくっ付いて~あ、ついでに手も繋いで~」



「「えっ!?」」



2人で声が揃った。

それを見ていた周りの人もクスクスと笑った。

は、はずかしい…。

早く終わらせたくて、あたしは玲次の手を握った。

きっと2人して顔が赤いだろう。



「いいねいいねぇ~じゃあ行くよ~」



調教師さんの合図とともにイルカが飛んできてあたしの右頬にキスをした。

それとは別に、左頬にも何かが触れる感触がした。

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