澪ちゃん恋をする
「へへ、間接キッスだ~」
いきなりそんなことを言うから俺はむせた。
「ごっごほっ!ごほごほっ!!」
なななに言ってんだ!?
むせて苦しくて涙が溜まった目で澪を見た。
「さっきのキスのお返し」
舌をペロッと出して、意地悪な顔をする澪。
くっそ~この小悪魔めぇ~!!
「ゴホッ!くっそ~!!こっちのオムライスやらねぇ!!」
そう言うと澪は焦ったように俺に謝ってきた。
そこまでしてもこのオムライス食べたいんだな。
結局俺のオムライスの3分の1は澪の腹の中に収まった。
あんな細い体のどこに入ってくんだろう。
そう思いながら食後のコーヒーを飲んでいた。
「はぁ。美味しかった」
澪はそう言いながら、ミルクティを口にする。
「…今日は、楽しかったか?」
俺は少し恐る恐る聞いてみた。
途中澪を怒らせてしまったのが失敗だった。
澪は俺を見てニコッと笑った。
「うん!すっごく楽しかった」
こうして、俺と澪の初デート(練習)の長い1日が終わった。