澪ちゃん恋をする


「でも、俺に嘘付いたでしょ?」



そう言われてハッとした。

そうだ。

あたしはこの前先輩に土曜なにしてたと聞かれて家にいたと嘘をついた。

その時から、先輩は知っていたんだ。



「おれ、結構ショックだったんだよ」



「ごめんなさい…。それにはわけがあって…」



そう言うと先輩はあたしの目を見た。



「わけ?それは俺には言えないこと?」



言えなくはない。

ただ、恥ずかしい。

『先輩とのデートの練習をしてた』だなんて言ったら絶対引かれる!



「い、言えなくはないですけど…」



「じゃあなに?教えてよ」



そう言って先輩は机に前かがみになった。

チラッと見る先輩の顔は少し怒っているよう。

こ…これは言うしかないのかな…。



「あ、あの…引かないで…くれますか?」



そう聞くと先輩は首をかしげた。



「ん~?正直に言ってくれれば引かない」



そう言って先輩はさらにあたしの目をジッと見つめた。

あたしは言う覚悟を決めた。

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