澪ちゃん恋をする
「俺はどんな失敗したって澪ちゃんが好きだよ」
そう言うと澪ちゃんは頬を赤くした。
そんな姿も愛おしい。
「それより、俺の方こそごめん。ちょっとだけ、澪ちゃんを疑っちゃった」
俺って最悪だよな。
澪ちゃんは浮気とかする子じゃないのに…。
「そ、それはあたしが嘘をついたのが悪いんです!」
そう言いながら澪ちゃんは首を横に振った。
ホントにこの子はいい子だな。
「…じゃあ、お互い様ってことにしておこうか」
俺がそう言うと澪ちゃんは笑った。
「じゃあこれから俺たちの間では隠し事はしないこと!」
「は、はい」
そう言ったとき、澪ちゃんの目がちょっと揺らいだ気がした。
これは、まだなんか隠してることがありそうだと思ったけれど、今は澪ちゃんを信じることにした。
「じゃあ出ようか」
そう言って俺は伝票を持った。
「あ、お金…」
そう言ってお財布を出した澪ちゃんに少し意地悪をしたくなった。
「なんだ?須藤に教わんなかったか?女の子はデートでお金を出しちゃいけないって」
「せ、先輩~!もうそのことは言わないでください!」
澪ちゃんが怒ったようにそう言うから俺はおかしくて笑った。