澪ちゃん恋をする
雨 【葉月side】
あ~サイアク。
今日雨予想だっけ?
あたしは下駄箱でザーザーと降る雨を見ていた。
今日に限って苦手な数学で補習になって、澪には先に帰ってもらっていた。
今日はお母さんもいないし、濡れて帰るしかないかなぁ~。
そう思っていたら廊下から声がした。
「あれ?葉月ちゃん?」
振り返るとそこには春斗先輩がいた。
「ははは春斗先輩!?」
「驚きすぎじゃない?」
そう言って笑いながら近づいてきた。
こんなとこで会えるなんて嬉しい!!
「今日は…部活ないんですか?」
部活の時間なのに先輩は制服のままでバッグも持っていた。
「あ、今からだよ。ちょっと日直で遅れてさ!」
そう言って片手に持っていた日直日誌を見せてきた。
そしてあたしを見て不思議そうにした。
「こんなとこでどうしたの?」
先輩が聞いてきた。