澪ちゃん恋をする


「今日はクッキーか?」



そう言いながら料理部に顔を出した。

1年生が入ったらしくていつもよりも人がいっぱいいた。

そんな中、見つけてしまったんだ。

あの女の子を。

俺と目が合った瞬間、顔を赤くして下を向いてしまった。

その姿に、俺の中で何かが燃え始めた。

あぁ、なんであの子のことがこんなに気になるのかわかった気がする。

俺、あの子に恋、してるんだ。

今まで恋なんかよりサッカーを優先してきた。

部活をやりながら恋愛もするなんて、めんどうだと思ってた。

でも、そんな俺が恋してる…。

なんだか可笑しな気持ちになった。



「なんだよ~ニヤニヤして~気持ちわるっ!」



圭がそう言いながら俺が膨らましていた浮き輪の上に乗った。



「おい!まだ途中なんだから乗るな!」



そう言って俺は圭を浮き輪から突き飛ばした。



「いってぇ~!そんな暴力ばっかり振るうと葉月ちゃんに嫌われるぞ」



圭が腰をさすりながらトイレに向かって行った。

今のは結構痛そうだったな。

あとで謝ろう。

そう思ってまた浮き輪を膨らました。

そろそろ俺も葉月ちゃんに告白しようかな。

そんなことを考えながら圭の浮き輪も膨らましてあげている俺だった。

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