澪ちゃん恋をする
邪魔するな 【圭side】
「お前の行動なんてバレバレなんだよ。俺たちのデートの邪魔しに来たんだろ?」
俺がそう言うと須藤は眉を歪めた。
「ち、ちげーし!ホントに泳ぎに来ただけだ」
そう言ってぷいっと横を向いた。
きっと澪ちゃんは天然んだからそんな嘘で通るけど、俺は結構鋭い方なんだ。
嘘だってことくらいすぐにわかる。
「正々堂々とやろう。とにかく邪魔するのはやめろ」
俺がそう言った時、後ろから声がした。
「あれ?玲次?」
葉月ちゃんと春斗が買出しが終わったのかやってきた。
「なにやってんの?」
葉月ちゃんがそう聞くと須藤は焦ったように言った。
「お、泳ぎに来たんだよ!」
「一人で?」
さっき俺が聞いたのと同じことを葉月ちゃんも聞く。
「そ、そーだよ!悪いか!!」
そう言った顔を見て、葉月ちゃんも気づいたみたいだ。
「まぁ、別にいいけどさ。ところで2人ともいいの?売店の方で澪、ナンパされてたよ?」
葉月ちゃんがニヤニヤしながら言った一言に、俺も須藤も止まった。
はぁ!?
「えっ!?」
「ちょっ!もっと早く言え!!」
俺と須藤は全速力で売店の方へ走ったのであった。