澪ちゃん恋をする
「も、もしも俺が彼女を連れてきたりしたら修羅場になる!」
無理やり理由を作った。
うん、これなら筋が通ってる。
そう思っていると澪が呼んでいた漫画をパタンと閉じた。
そして澪がベッドから飛び起きて聞いてきた。
「えっ!玲次、彼女できたの!?」
目をキラキラさせて俺を見る。
「い、いるわけねぇだろ!もしもの話だ!もしもの!!」
俺がそう言うと澪はつまらなそうに『なーんだ』と言いながらベットに寝そべった。
「玲次、カッコいいんだから、すぐ彼女できると思うのに…」
ボソッと澪が言った言葉に俺はビックリした。
今…俺のことカッコイイって…。
すると澪がハッとして俺を見た。
その視線に俺はドキッとした。
「あ、外見だけね!中身はサ・イ・ア・ク」
サイ…アク?
サイアク…。
最悪…。
期待した俺がバカだった。