澪ちゃん恋をする
「あっ!そうそう、ちょっと澪ちゃんと玲次でお使いに行ってきてほしいんだけど…」
そう言うと2人は手を止めて私を見た。
「めんど~い」
「いいよ~!」
澪ちゃんは笑顔でそう答えた。
玲次は眉にしわを寄せている。
もう澪ちゃんは素直でいい子だわ。
それに比べてうちの息子は…。
「玲次~?行ってくれるわ・よ・ね?」
私は玲次に向かって目線で訴えた。
『行ってくれないとまたゲンコツするわよ?』と。
右手をちょっと挙げかけると玲次は焦ったように言った。
「わ、わかったからっ!!」
そんなに私のゲンコツは痛いのかしら?
そう思いながらも承諾してくれた2人を見ながらニコニコと笑った。
うふふ。
玲次、頑張るのよ。