澪ちゃん恋をする
「よう!じいちゃん、ばあちゃん!元気か?」
そう言いながら、昔ながらの木のドアをガラガラと開けた。
「こんにちは~!」
あたしも玲次の後から入った。
すると、台所の方から、エプロンをつけたおばあちゃんが出てきた。
玲次のおばあちゃんはちっちゃくて可愛くてとっても優しい。
手芸が得意で、あたしが普段使っているポーチやら、マフラーは全部おばあちゃんの手
作り。
「あら、早かったわねぇ。れいちゃん、みぃちゃん、こんな遠くまでごくろうさま。」
「まったく本当にご苦労様だぜ。いつ来ても田舎だよな~」
玲次は大きい荷物を居間まで運んで、畳の上で仰向けになった。
「いいじゃない。自然がいっぱいで気持ちいいし」
そう言ってあたしも自分の荷物を置いて、玲次の横に座った。
「おぉ、2人とも来たか」
奥の部屋からおじいちゃんがやってきた。
おじいちゃんは、イケメンだ。
おじさんとは全然似てないが、玲次には似てる気がする。
玲次が年を取ったらおじいちゃんに似るだろう。
「おじいちゃん、お久しぶりです」
あたしがそう言うとおじいちゃんはあたしを見てニコニコと笑った。