澪ちゃん恋をする


「おじいちゃん!釣れた!!」



澪が嬉しそうに釣りあげたアユをじいちゃんに取ってもらっていた。



「みぃちゃんは釣りのセンスがあるのぉ」



そう言って釣れたアユをクーラーボックスに入れた。

今日の夕飯はアユの塩焼きだな。

そんなことを思ったらなんだか腹が減ってきた。



「ちがうよ!おじいちゃんの教え方がうまいんだよ」



澪がそう言うとじいちゃんも嬉しそうにしていた。

そうして、一生懸命魚を釣っている澪を見ていて、なんだか幸せな気分になった。

今だけは。

今だけは高岡より、俺の方が澪の近くにいれる。

澪の笑顔を、俺が一番近くで見ていられる。

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