澪ちゃん恋をする
「…それで…どうしたんだよ」
俺がそう聞くと笑って言った。
「それでも、アタックしまくったよ。デートの邪魔だって何回もした」
「フッ。相手にしてみればサイアクだな」
それを聞いてこの前のプールのことを思い出した。
俺もわざわざ邪魔しに行ったっけ。
あぁ、やっぱりじいちゃんとは血がつながってるんだなと思った。
そしてじいちゃんは話を続けた。
「そうだろ?でも最後にばあさんはワシを選んでくれた…」
「…」
そう言ってまた俺を見た。
俺もじいちゃんを見つめた。
「だからな、本気でみぃちゃんが好きなら、そんな簡単に諦めちゃいけないよ」
そう言ってじいちゃんは俺の背中をそっと撫でた。
本気で好きなら…。
俺は笑った。
「あぁ、そうだな。諦めないよ」
そう言うとじいちゃんも笑った。
「ありがとう…じいちゃん」
そう言って、俺とじいちゃんの秘密の会話は澪の悲鳴によって終わった。