澪ちゃん恋をする
「もしかして、そのサキってヤツ、背が高くて黒髪の長い女だったか?」
玲次がそう聞いてきて、え?と思う。
「あ、うん。そうだったけど…。てか玲次知ってるの?」
「ん~ちょっと…な」
その言い方って、あの人のこと知ってるってことだよね!?
「な、なんで!?なんで知ってるの?教えてよ」
あたしは玲次の腕を掴んで言った。
すると、玲次はあたしの手をそっと掴んで自分から離させた。
「澪、お前、明日高岡に直接聞いてみな」
そう言って玲次はベッドから立ち上がった。
「む、無理…だよう…」
先輩に『あの人誰ですか?』なんて聞けっこないよ。
「本人に聞く前にうじうじ悩んだって仕方ないだろ?」
そう言われて俯いた。
で、でも…。