澪ちゃん恋をする
女の正体 【澪side】
「澪ちゃんからの呼び出しってめずらしいね」
次の日の昼休み、あたしはメールで先輩を呼び出して屋上にいた。
「あ、あの…」
「ん?なに?」
先輩はフェンスに寄りかかりながらあたしを見る。
少し首をかしげて聞くのは、先輩の癖かな?
そんなことを考えたけれど、あたしは意を決して口を開いた。
「あああああの!」
「あって言いすぎじゃない?」
あ~しまった!
あたしのばかぁ!!
あたしが一人でパニくっていると先輩がクスクス笑って言った。
「ちょっと落ち着きなって!はい、深呼吸」
そう言われてあたしは深呼吸をした。
「スーーーーーハ~~~~~~」
うん、だいぶ落ち着いた気がする。
先輩が笑って言った。
「落ち着いた?で、どーしたの?」
そう聞かれてあたしは正直に言った。