澪ちゃん恋をする
「じゃああたしも一緒に行くからちょっと待ってて!」
そう言って急いで部屋に着替えに行った。
一緒に行くってったって、いつもより1時間くらい早いんだぞ?
そう思っているとバタバタと2階から降りてきた。
「よし!行こう!!」
いつの間にか靴を履いて玄関のドアを開けていた。
家から出ると、いつもよりも早い時間だから人通りも少ない。
「移るといけねぇからちょっと離れて歩いてろよ?」
俺がそう言うと澪はにっと笑った。
「大丈夫だよ。バカは風邪引かないって言うでしょ?あたし玲次よりバカだから!」
そう言ってケラケラと笑った。
ホント、澪は優しいやつだよな。
そして俺はなんとか学校に到着した。
意識が朦朧とする中、会議も授業も真面目にやった。
俺って意外と真面目ちゃんなんじゃないかとか思ったりもした。
そして今日に限って帰りも生徒会の仕事があった。
澪が終わるまで待っててくれると言ったが、遅くなると困るから大丈夫と言って帰らさ
せた。
「あ~だる~。こりゃ絶対熱あるわ…」
家に帰って早く寝よう。
そう思いながら俺は下駄箱で靴を履いて外に出た。
グランドには野球部がトンボをかけていた。
サッカー部も終わったらしくて、部室からぞろぞろと帰っていくのが見える。
それを見ていたら急にフラッとした。