澪ちゃん恋をする
人助け 【圭side】
「お先失礼しまっす!」
俺はそう言ってサッカー部の部室を出た。
外に出るとあたりは暗くて、もうすぐ冬が来るんだなぁと思ったらなぜかちょっと寂しく感じた。
早く家に帰って澪ちゃんにメールしようと思って歩いていると、前にフラフラと歩いてるやつがいた。
なんだ?あいつ?
そう思っているとそいつはいきなり倒れた。
「えっ!!?」
俺は慌ててそいつに駆け寄った。
「大丈夫ですかっ!って須藤!?」
なんと俺の目の前で倒れたのは須藤だった。
マスクしてるし、風邪か?
「おい、大丈夫か?」
俺がそう聞くと須藤はうっすらと目を開いた。
その額には汗が滲んでいた。
「あ、あぁ。大丈夫」
そう言って俺の肩に手を置いて立とうとした。
でもフラフラしていて見ていて危なっかしい。