澪ちゃん恋をする
「大丈夫じゃないだろ?送ってく」
俺は須藤の腕を掴んだ。
その腕は尋常じゃないくらい熱い。
すると、俺の顔を見て嫌そうに言った。
「お前の彼女じゃないんだし、遠慮しておく」
そう言って俺の手を離してフラフラと歩いていった。
あ~でも俺が気になるんだよ!!
そう思ってまた須藤の腕を掴んだ。
「俺の彼女の幼なじみだろ?」
そう言うと須藤はキッと俺を睨んだ。
…つもりだろうけど、その目は風邪のせいかトロンとしていて迫力がない。
「ほら、行くぞ」
そう言って須藤に肩を貸した。
「…さ、サンキュ」
素直にお礼をいう須藤にちょっと笑いそうになったけど、笑っちゃ可哀想だと思って我慢した。