澪ちゃん恋をする
「…確かに、それもショックだよ?でもね、内緒にされてたほうがショックだよ。俺ってそんな信用できない人間?そんなことで澪ちゃんを嫌いになるとでも思った?」
そう言って、そっと澪ちゃんを抱きしめた。
「…ごめん…なさい…」
俺の腕の中で澪ちゃんが言った。
俺は澪ちゃんの背中を優しく撫でた。
その時、タイミングよくリビングのドアが開いた。
「あらあら、邪魔しちゃったわね」
須藤の母親?がフフフと笑いながら入ってきた。
「あっ!すいません、こんなとこで!」
そう言ってパッと澪ちゃんを離した。
澪ちゃんも照れたように俺から離れた。
「もしかしてあなたね?澪ちゃんの彼氏さんは」
そう言って、にこっと笑った。
その優しそうな顔に俺の緊張は解けた。
「はじめまして。澪ちゃんと同じ高校で2年の高岡圭です」
俺は一応挨拶をした。
「玲次の母です。今日はありがとうね」
やっぱりこの人は須藤の母親か。
目元とかがそっくりだ。