澪ちゃん恋をする
「えへへ~。み、水浴び?」
「水浴びって季節じゃないでしょ!?」
とぼけてそう言う澪ちゃんに思わず突っ込んでしまった。
しかもなぜ聞き返す。
「誰かにぶっかけられたんだと」
代わりに須藤が答えた。
「え?誰…に…」
そう聞こうとした瞬間、ふとある人が浮かんだ。
ま、まさか…。
「お前、予想ついてんだろ?」
須藤の顔を見て思った。
こいつはきっと知ってる。
そして俺も…。
「…もしかしたら…ってヤツは…いる」
そう言うと須藤は俺を睨んだ。
「俺、言ったよな?コイツ泣かせたら許さないって」
「…あぁ」
確かに、言ったな。
そういうと須藤は澪ちゃんを背中にしょったまま、片手で俺の胸倉を掴んだ。
「じゃあこうなる前にどうにかしろよっ!!!」
俺はそれを聞いて何も言えなかった。