澪ちゃん恋をする

間違いであって 【葉月side】



「澪っ!」



朝のHRが終わってあたしはすぐに澪のところへ飛んでいった。



「あんた昨日大丈夫だったの!?」



昨日澪が早退した理由を放課後玲次から聞いた。

澪にそんなことしたやつ、あたしが絶対許さないんだから。



「うん、全然大丈夫!心配かけてごめんね」



そう言って申し訳なさそうに謝る。

澪が謝ることじゃないよ。

全ては…。

あたしは昨日玲次から話を聞いたとき、まさかと思った。

でもまだ確信がないからわからないと言っていたけど、でも間違いであって欲しいと思う。



「じゃあ、心配かけた罰として今日クレープおごって」



そう言ってあたしは澪の背中を叩いた。



「しょうがないなぁ。あ、でも放課後ちょっと予定あるから20分くらい待ってて!」



「あたしも図書室に本返してくるから、終わったほうが教室で待ってよう」



そう言ってあたしたちはクレープを食べに行く約束をした。

そして放課後、澪を教室で待っていた。

しかし、30分経っても、1時間経っても澪は戻ってこなかった。



「…おかしい」



カバンはあるから学校にはいるはず。

用事の理由、ちゃんと聞いておけば良かった。

確か玲次は今日生徒会だと言っていた。

何か胸騒ぎがして、あたしは急いで生徒会室に向かった。

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