澪ちゃん恋をする


「れ、玲次っ!!」



ドアの方を見ると葉月が息を切らしてそこにいた。

あぁ、なんか前にもこういうことあった気がする。

あの時も翔平が入ってきて澪が…。

そう思ったとき葉月が口を開いた。



「澪が…はぁはぁ、いなくなった…」



俺は立ち上がって葉月の方へ走った。



「どういうことだ?」



「一緒にっ帰る約束、してたんだけどっ、いつまで待っても戻ってこなくてっはぁはぁ」



葉月は走ってきたからか、まだ荒い息使いのまま言った。



「カバンはあるからっまだ学校にはいるはずっ!」



そういった瞬間俺は急いで生徒会室を出ようとした。

その時、高岡の顔が浮かんだ。



「あっ!今の話、高岡にもしてくれ!!」



葉月にそう言って俺は走り出した。

澪、大丈夫だ。

すぐに行くからな。


< 364 / 417 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop