澪ちゃん恋をする
まさか 【澪side】
来てくれると思った。
玲次なら。
あたしは玲次に抱きついた。
玲次もあたしを優しく抱きとめてくれた。
「…良かった。無事で」
そう言われてあたしはさらに玲次を強く抱きしめた。
やっぱり玲次が一番安心できる。
そう思ったときあたしを呼ぶ声が聞こえた。
「澪ちゃんっ!!!」
「澪っ!!」
そう言って圭先輩と葉月と春斗先輩が準備室にやって来た。
そしてある人も…
「…吉井…先輩?」
呟くと吉井先輩は罰が悪そうにあたしから目線を外した。
「澪ちゃん大丈夫?」
そう言って先輩が近づいてきてあたしの頭に手を置いた。
「はい、大丈夫です。でもなんで…吉井先輩が?」
今日用事があるって言って帰ったはずだよね?
なんでここに…