澪ちゃん恋をする
あの人の声 【澪side】
そう思っていたらまた、吉井先輩があたしを睨んだ。
そして口を開いた。
「あんたなんか…」
あたしは目を見開いた。
「おいっ!止めろっっ!!」
隣で玲次が吉井先輩が言おうとしている言葉を止めようとした。
でも…遅かった。
「あんたなんかいなきゃよかったのにっ!!!」
その言葉を聞いた瞬間、あたしは急に苦しくなった。
「いやっ!はぁはぁ…」
「澪っ!」
あたしは苦しくなって床に膝を着いた。
玲次が必死にあたしの名前を呼んでいるけれど聞こえない。
あの人の声がする…『いなきゃよかった』って。
『あんたなんか、いなきゃよかった』って…。