澪ちゃん恋をする


「あ、あたし…あたしなんか…」



「澪、大丈夫。大丈夫だから。」



保健室で聞いたときのような言葉が聞こえてきた。



「いなければ…産まれてこなきゃ…」



「そんなことない。澪が産まれてこなかったら俺は…」



「玲次…」





俺は隣でその光景を一緒に見ていた葉月ちゃんに話しかけた。



「…俺が聞いていいのかわかんないけどさ…」



そう言うと葉月ちゃんは俺を見た。



「俺に、澪ちゃんのこと…教えて」



俺がそう聞くと、葉月ちゃんは澪ちゃんを見つめた。

そしてすこしの沈黙の後、葉月ちゃんは辛そうに話し始めた。

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